初心者必見!kintoneとExcelの違いと業務ツール選択のポイント

公開日:2024/03/15 最終更新日:2024/12/18
初心者必見!kintoneとExcelの違いと業務ツール選択のポイント

kintoneとExcelは、非常に良く似たソフトだといわれています。しかし、Excelはそもそも表計算ソフトで、kintoneはクラウド型のデータベースソフトです。そのため、実際にkintoneを利用すると多くの違いを感じるでしょう。そこで今回は、kintoneとExcelの違いや使い分けるポイントなどを解説します。

kintoneのメリット・デメリット

kintoneにはどのようなメリット・デメリットがあるのでしょうか。ここでは、kintoneのメリット・デメリットについて解説します。

kintoneのメリット

・全体的に操作が容易

kintoneは、見やすい操作画面になっているため、あまりパソコンに慣れていない人でも簡単な説明ですぐに使用可能です。プログラミングの知識がなくても、ドラッグ&ドロップなどの単純な操作で、アプリやデータベースが作成できます。

専門的な知識を持つメンバーがチームにいなくても、問題なく利用できる点は大きなメリットといえるでしょう。

・ランニングコスト抑えられる

kintoneの料金は、スタンダードコースが1ユーザーあたり月額1,650円(税込)、ライトコースが1ユーザーあたり月額858円(税込)となっています。

最低契約数は5ユーザーからとなっているため、スタンダードコースは月額8,250円(税込)、年額では9万7,020円(税込)で利用可能です。スタンダードコースもライトコースも初期費用がかからないため、ランニングコストが抑えられる点もメリットといえます。

・セキュリティがしっかりしている

kintoneとは、サイボウズが運営しているクラウド型のデータベースソフトです。そのため、kintoneで操作するデータや情報は、すべてサイボウズが管理するデータセンターに保存されます。

kintoneは、ISO27001(情報セキュリティマネジメント)の認証を取得し、厳重なバックアップ体制も整っているため、セキュリティレベルが高く安心です。情報漏えいのリスクはどの企業にもあるため、堅牢なセキュリティは大きな導入ポイントといえるでしょう。

・短時間で目的のアプリが作成できる

kintoneを利用すれば、外部のIT企業に依頼しなくても短時間で目的のアプリを作成できます。業種や業務ごとに100以上のサンプルアプリが用意されているため、サンプルアプリをもとにしたり、適したものがない場合でも、画面から必要なパーツを選んで配置したりすることでオリジナルアプリが作成可能です。

kintoneを利用することでアプリの開発にかかる時間やコストを大幅に削減できることは大きなメリットです。

kintoneのデメリット

・細かいカスタマイズは難しい

kintoneは、エンジニアでなくても、比較的簡単にオリジナルのアプリを作成できるように作られています。しかし、業務に最適なアプリにするための細かいカスタマイズは、専門の知識がないと難しいかもしれません。

自社だけの開発で行き詰まる場合は、外部のkintone開発のプロに依頼することもひとつの選択肢です。

・アプリが増えすぎると使いにくい

kintoneでのアプリ作成は比較的簡単にできるため、アプリが増えすぎて逆に使いづらくなるケースがあります。単純な作業を行うアプリばかりになり業務効率が下がったり、二重入力のミスが発生したりすることもあるので、むやみに増やし過ぎないように注意しましょう。

・サポートやヘルプページがわかりにくい

kintoneの機能について公式サイトのヘルプページで公開されていますが、ヘルプページが見づらくわかりにくいというデメリットもあります。また、kintoneを導入でトラブルが発生した際に、簡単な問い合わせができるチャットサポートなどのサポート体制が物足りないといえるでしょう。

Excelのメリット・デメリット

Excelのメリット・デメリットの画像
Excelのめりっと・デメリットにはどのようなものがあるのでしょうか。ここでは、Excelのメリット・デメリットについて解説します。

Excelのメリット

・カスタマイズ性能が高い

Excelの強みは、フォーマット次第で幅広い業務に活用できる汎用性の高さです。関数や数式を組み合わせればさまざまな集計業務を効率化できますし、マクロを使用すればExcelファイルで複雑な処理を行うことも可能です。このようにカスタマイズ性能が高い点がExcelの大きなメリットいえるでしょう。

・操作方法がわからなくてもすぐ調べられる

Excelは多くの人が利用しているソフトであるため、操作方法がわからなくてもネットで操作方法を検索すればすぐに調べられます。そのため、操作方法の教育に時間をかける必要がなく、工数を削減できる点もメリットのひとつです。

・コストが削減できる

汎用性やカスタマイズ性の高さからExcelは多くの企業に導入され、幅広い業務に活用されています。そのため、専用のシステムやソフトウェアを導入するコストが削減可能です。Excelをさまざまな業務に利用して削減した予算を、ほかの分野に投入して業績を上げることもできます。

Excelのデメリット

・属人性が高い

Excelは数式やマクロなどが便利ですが、知識が乏しいと整理や保守ができないため、運用面で属人性が高いというデメリットがあります。そのため、数式やマクロを作成したスタッフが突然退社すると、トラブルに対応できなくなることもあるでしょう。

・大容量データの取り扱いが難しい

Excelで扱えるデータ量には上限があります。そのため、件数の多い顧客名簿のファイルを開こうとしても開けず業務が滞ったり、データ分析をしようとしたらフリーズしたりなど、大容量のデータの取り扱いが難しいことが多いです。

・ヒューマンエラーが起こりやすい

Excelは汎用性やカスタマイズ性が高いため、さまざまな使用方法がありますが、その自由度の高さからヒューマンエラーが起こりやすいという点もデメリットといえるでしょう。

数式を入力したセルをロックしていなかったため、数式の一部を書き換えられ誤った計算結果が出るなどのミスが発生するリスクがあります。

kintoneとExcelの違い

kintoneとExcelにはどのような違いがあるのでしょうか。ここでは、kintoneとExcelの違いを解説します。

利用可能人数

Excelは個人で使用することを前提に作られていますが、kintoneは複数人での使用を前提に作られているソフトです。社内でも外出先でもアプリを開けば自分が求める情報を閲覧できますし、ほかの人が使用中だとしても開けないということがありません。複数人同時での使用ができるため、チームでリアルタイムに情報の共有ができます。

アクセス環境

kintoneはスマートフォンやタブレットから簡単にアクセスできるため、営業の外回り中でも閲覧や編集が可能です。外出先でも見やすいように一覧画面の作成もできるので、ストレスをあまり感じることがないでしょう。

一方Excelは、基本的にパソコンで利用することを推奨しているので、スマートフォンでの編集はわずらわしさを感じます。

データの保存先

kintoneのデータはすべてクラウドのサーバー上に保存されるので、大容量のデータでもフリーズしたり動作が遅くなったりすることがありません。データは一元管理されているため、関連するデータを新たに呼び出す操作が簡単にできます。

しかし、Excelはデータがファイルごとに保存されるため、どこに保存されているかわからないということが起こりがちです。

kintoneとExcelを適切に使い分ける方法

kintoneとExcelを適切に使い分ける方法の画像
kintoneとExcelはどのように使い分ければよいのでしょうか。ここでは、kintoneとExcelを適切に使い分ける方法について解説します。

個人で少量のデータを管理する場合はExcel

Excelは個人での使用に適したツールであるため、個人で少量のデータを扱う場合はExcelが向いているでしょう。また、コストを最小限に抑えたい場合や、マクロに慣れていて自分で組み立てられる場合もExcelの使用が適しているといえます。

5名以上のチームで利用する場合はkintone

kintoneの最低契約数は5ユーザーからであるため、5名以上のチームで利用する場合はkintoneが最適です。また、データを効率的に管理したい場合や、外出先でもデータの閲覧や編集を行いたい場合、社内外のコミュニケーションを活性化させたい場合など、さまざまなケースでの利用が考えられます。

初心者のためのkintoneとExcelを選択するポイント

初心者はkintoneとExcelではどちらを選択すればよいのか悩むでしょう。ここでは、kintoneの導入に失敗しないポイントを解説します。

導入の目的を明確にする

kintoneを導入しただけでは業務の課題が解決できるわけではありません。まず業務の課題を洗い出し、どの課題でkintoneを利用すれば解決できるか、導入の目的を明確にすることが重要です。

導入時から完璧を求めない

kintoneの利用は、導入した時点から完璧に使いこなせるわけではなく、想定外の問題も発生するでしょう。はじめからすべてのケースに対応できるアプリを目指しても、作成は難しいものです。使いながら現場の意見を吸い上げ、修正しながら自社に適したアプリを作成しましょう。

kintoneで行う作業を決める

kintoneはどんなこともできる万能なソフトではありません。プラグインで機能の拡張はできますが、それでもできないことはあります。そのため、kintoneで行う作業を決めることで、自社で使いやすいアプリになるでしょう。

kintoneとExcelそれぞれに向いているケース

kintoneに向いているケース
kintoneは、チームで情報を共有し、データを一元管理したい場合に適しています。以下のようなケースが該当します。

  • 5名以上のメンバーが関わるプロジェクトで、リアルタイムに情報を更新・共有したい場合
  • ・申請や承認フローを効率化し、ペーパーレス化を進めたい場合
  • ・外出先やリモート環境からデータにアクセス・編集したい場合
  • 業務プロセスを可視化して進捗を管理したい場合

 
 
Excelに向いているケース
Excelは、少量のデータを個人で管理したい場合や、単純な集計作業を効率化したい場合に向いています。具体的には次のようなケースが適しています。

  • 個人でデータを整理・操作したい場合
  • ・既存のフォーマットを活用して自由にカスタマイズしたい場合
  • マクロや関数を駆使して高度な計算やデータ操作を行いたい場合
  • ・初期費用を抑えて、簡単な作業を進めたい場合

まとめ

kintoneのメリットは、全体的に操作が容易なこと、短時間で目的のアプリが作成できることなどがありますが、アプリが増えすぎると使いにくいことなどのデメリットもあります。Excelにもメリット・デメリットがあるため、適切に使い分けることが重要です。kintoneとExcelの違いには、利用可能人数の違い、アクセス環境の違い、データの保存先の違いがあります。また、Excelは個人での使用に適していますが、kintoneは5名以上のチームでの利用に適しています。初心者がkintoneを導入するポイントは、導入の目的を明確にすること、完璧を求めないこと、kintoneで行う作業を決めることです。

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