kintoneにデメリットはある?kintoneでできること・できないことを紹介

公開日:2024/03/15 最終更新日:2024/12/18
kintoneにデメリットはある?kintoneでできること・できないことを紹介

kintoneは、サイボウズ社が提供している業務管理プラットフォームです。簡単な操作でアプリを開発できるため、多くの企業で導入が進んでいます。この記事では、kintoneについて詳しくご紹介します。kintoneでできること・できないこと、適切な活用方法について解説しますので、参考にしてみてください。

kintoneの仕組み

kintoneは、サイボウズ社が提供している業務管理プラットフォームです。ドラッグ&ドロップの簡単操作で、顧客管理や進捗管理など、企業の業務管理に必要なアプリを開発することが可能です。

すべて簡単な操作ですので、プログラミングに関する専門知識は必要ありません。社外にシステム開発を依頼する必要がなく、すべて自社のみで対応できるようになります。委託コストを削減できるので、多くの企業での導入が進んでいるのです。

ただし、kintoneはさまざまな機能が使えますが、できないこともあるので、事前に仕組みや特徴などを確認してから導入しましょう。kintoneは、業務の内容や部署を問わずに導入することが可能です。

データの共有や一元管理ができ、いつどこにいても最新の情報を確認できます。また、業務内容別にメンバー設定しコミュニケーションもとれるので、社内外のやり取りが快適になる仕組みも整っています。

日々の業務の中で発生する要望を形にできるため、kintoneを見れば仕事ができるという環境を構築することが可能です。

kintoneでできることの範囲

kintoneでできることの範囲の画像
kintoneは、アプリの開発を作れるほか、業務に合わせてさまざまな方法でカスタマイズが可能です。こちらでは、kinitoneでできることをご紹介します。

アプリの作成

業務日報アプリ・案件管理アプリ・タスク管理アプリ・問い合わせ管理アプリ・採用面接アプリなどの業務に必要となるアプリを、自社に合わせて1から作成することが可能です。

既製のアプリでは、画面や項目などの仕様が決められているため、企業側がアプリに合わせて使わなくてはいけません。しかし、kintoneならば、企業に合わせてアプリを作成できるので、必要な項目を絞り、使いやすさを重視した設定も可能です。

業務用アプリの作成

項目をドラッグ&ドロップして設置するだけで、簡単に業務用アプリを作成できます。簡単操作なので、機械操作が苦手な方でも心配いりません。また、テンプレートが100種類以上用意されているので、必要な項目が分からない場合でも安心です。

カスタマイズや仕様の変更も幅広く対応しています。さらに、現在使っているデータを取り込み、アプリに移行できる機能も搭載しているのです。

ノーコード化

kintoneでは、アプリの作成もカスタマイズもすべてノーコードで対応しています。ノーコードとは、処理内容を記載したコードがなくても、アプリの開発が可能なサービスです。プログラミングの言語を理解していると、より細かいカスタマイズもできますが、理解していなくても問題なく使用できます。

外部サービスと連携

より簡単にカスタマイズするならば、外部サービスと連携することをおすすめします。連携サービス機能では、専門知識がなくても欲しい機能を追加することが可能です。

連携できるサービスは、帳票出力や電子契約、勤怠管理、会計システムなど、200種類以上あります。すでにソフトを導入している場合には、kintoneと連携できるのか事前に確認しておくことが重要です。

データを一元管理

kintoneでは、アプリを作成できるため、社内の情報を一元管理することが可能です。ExcelやWordなどでデータを管理すると、情報の属人化や共有漏れなど、業務効率が悪いことが問題視されます。

kintoneでは、個別に情報を管理し、過去の対応も確認できるのです。また、メールの対応履歴に関しても、担当者だけでなく全員に共有することが可能。データの属人化を防げる仕組みが整っているので、データの一元管理に役立ちます。

コミュニケーションツール搭載

kintoneには、コミュニケーションツールが搭載されています。案件やチームごとにスペースを作成できるので、限られた空間で情報共有でき、安全にコミュニケーションがとれます。

複数人でのコミュニケーションだけでなく、1対1でのコミュニケーションにも対応しているので、打ち合わせや相談もkintone内ですべて完結させることが可能です。

また、スペース内の情報は検索機能で確認できるので、大事な内容のものが埋もれてしまったり、誤って削除してしまったりする心配もないでしょう。

マルチデバイス対応

kintoneは、WEBブラウザでアクセスするため、パソコンやタブレット、スマートフォンなど、端末を問わずに利用することが可能です。

Excelの場合、パソコンでは閲覧や編集がしにくいという問題がありますが、kintoneならばその問題を解決できます。また、どこにいても情報を共有できるので、外出中でも在庫の確認や承認業務などが可能です。

kintoneでできないことの理解

kintoneでできないことの理解の画像
kintoneは、さまざまな機能が使えて便利なものではありますが、できないこともあります。利用する前に、kintoneでできないことも理解しておきましょう。

大量のデータ管理は難しい

kintoneでは、大量のデータ管理ができません。利用できる容量は、利用環境全体での契約者の数×5GBです。kintoneを6名で利用しているならば、30GBまでの提供となります。

常に大量のデータのやり取りや管理が必要となる業種の場合、別途オプションを購入しなくてはいけません。また、大量データを扱う機械学習やAIの実行にも向いていないのです。学習機能やAIの実行の際も、外部ソフトの連携が必要になります。

アプリ間の連携に時間がかかる

kintoneは、アプリ間の連携に時間と手間がかかります。標準機能だけではアプリ間のデータ集計や加工ができず、データを有効活用するためにはプラグインを導入する必要があります。

また、アプリの設計時に不具合があると、データ連携をする際に破損してしまう恐れがあるので注意が必要です。アプリを開発しただけではデータの有効活用は難しいため、連携の仕方を事前に確認しておかなくてはいけません。

拡張機能はコストがかかる

kintoneは、標準機能が搭載されていますが、拡張機能や外部との連携を使わなければできないことがあります。メルマガ配信や帳票出力、フォーム機能などはできないため、業種によっては事前に確認しておかなくてはいけません。

使用したい機能が標準機能でできると勘違いしてしまうと、導入してから想像以上のコストがかかってしまう可能性があります。標準機能でできることと、できないことを、事前に確認しておくことが必要です。

本格的な会計システムの構築

kintoneは、簡単な売上管理アプリは作成できますが、本格的な会計システムは構築できません。本格的な会計システムを構築するためには、専門知識が必要となるため、常に最新のデータを適用しなくてはならないのです。

本格的な会計システムが必要な業種では、kintoneと連携できる会計システムを導入するとよいでしょう。

複雑な計算処理

kintoneは、ビジネスアプリの使用が基本なため、複雑な計算処理や統計処理には向いていません。また、Excelの代わりにする場合でも、複雑な関数を使用していると、移行に対応していない可能性があります。

アプリが乱立しやすい

kintoneは、簡単にアプリを作成できるため、似たような機能のアプリが乱立しやすくなってしまいます。進捗アプリや案件などのアプリを複数作成してしまうと、混乱を招いてしまいミスも起きやすくなるでしょう。

ミスを防ぐために、アプリを作成する担当者を決めたり、作成ルールを決めたりするなど、事前の仕組みづくりが重要です。

kintoneの導入で得られる効果

kintoneを導入することで、業務効率化だけでなく、企業文化や運用方法にまでポジティブな変化をもたらします。時には、情報共有やデータ活用の枠を超え、組織全体のパフォーマンスを底上げするものです。幾つか具体例を記載します。

現場でデータを活かした改善が生まれた

kintoneを使うと、現場のメンバーが自らデータを分析し、業務改善を提案できるようになります。これにより、課題解決が特定の部署や役職に頼ることなく、組織全体で進む文化が生まれます。例えば、営業チームが成約率をデータで分析し、営業方法を見直すことで、売上アップに直結する改善が日々行われるようになります。

チーム連携がスムーズになり、質の高い成果が生まれた

kintoneのコメント機能や通知機能を活用すると、プロジェクトのメンバー全員がリアルタイムで情報共有できるようになります。単に情報を回覧するだけでなく、アイデア交換や迅速なフィードバックを通じて成果物の質が向上します。たとえば、新商品の開発では、現場からの顧客要望が開発段階で即時反映され、よりニーズにマッチした商品を短期間でリリースできます。

縦割り組織を超えてデータがつながった

kintoneは、複数のアプリを連携させることで、部門間のデータ断絶を解消します。営業が管理する顧客データとサポート部門の対応履歴を統合すれば、顧客の全体像を一目で把握可能に。これにより、部門を超えた連携が強化され、結果として顧客満足度やサービス品質の向上に寄与します。

システムに縛られず、現場で柔軟に対応できるようになった

ノーコード・ローコードの特性により、kintoneでは現場の担当者自身が運用を改善できます。たとえば、新たなイベントのアンケート項目をその場で追加するなど、現場の声を即座に反映可能です。この柔軟性は、システム運用に対する心理的なハードルを下げ、現場が積極的に取り組むきっかけとなります。

データ活用が企業文化として根付いた

kintoneの活用により、データに基づいて判断する企業文化が醸成されます。経営層だけでなく、現場レベルでもデータをもとに意思決定が行われるようになり、組織全体の生産性が向上します。さらに、蓄積されたデータはAIやBIツールとの連携にも活用可能で、次の成長フェーズに向けた土台を築きます。

上記のように、単なる業務改善ツールではなく組織全体に新しい仕事の進め方の文化を浸透させるような魅力的なプラットフォームです。導入することによって当初は想定していなかったプラスの効果が得られるかもしれません。

kintoneの適切な活用方法

kintoneを活用することで、さまざまな業務の効率化が期待できます。こちらでは、kintoneの適切な活用方法を詳しく見ていきましょう。

脱Excelを実現

Excelで案件を管理していると、データ入力や集計など、手入力が必要になります。手入力は手間や時間がかかるだけでなく、人為的なミスが発生しやすく、リアルタイムの状況が把握しにしくいという問題があります。

kintoneを導入することで、自動的に項目が入力されるようにすることが可能です。入力担当者はチェックボックスを選択するだけで済み、入力する手間をはぶけます。kintoneで脱Excelを実現し、案件管理の一元化ができるのです。

業務のリアルタイム集計

経費をすべて紙やExcelなどで管理していると、情報をそろえるのに時間がかかったり、入力や集計に手間がかかったりするという課題が生じます。

今まで紙やExcelで管理していたものをkintoneで一本化すると、現場ごとに知りたい情報が一目で確認できるようになり、予算の使用情報などもリアルタイムで把握できるのです。

アプリ作成の際に、自社に合った工夫をすることで、さらに操作性の高いアプリに仕上げることも可能でしょう。

顧客管理

会社名・担当者名・連絡先などの顧客情報を登録し、リスト管理することが可能です。顧客情報が変更された際は、データを修正するだけで常に最新の情報を管理できます。また、顧客に関する営業案件や活動履歴などの関連した情報を参照できるように作ると、より便利に活用できるでしょう。

日報を登録

Kintonでは、きっちりとしたフォーマットの日報が作成でき、上司の確認および承認プロセスも作ることが可能です。フリーフォーマットで記載すると、より多くのメンバーへ現状を共有できます。ほかのメンバーの日報を確認することで、助け合いやアドバイスしやすくなるでしょう。

出張旅費の申請

出張にかかった経費や旅費を申請し、清算するために承認を得られるようにするアプリを作成することが可能です。承認のための機能はもちろんのこと、データが蓄積していくため、出張データの分析や集計結果の見える化にも役立ちます。

まとめ

ここまで、kintoneでできること・できないことについて紹介しました。kintoneでは簡単にアプリを開発できるため、業務の効率化や情報管理に役立ちます。しかし、簡単にアプリが開発できるとはいえ、データの破損やアプリの乱立を引き起こすなど、いくつかのデメリットも存在するのです。そのため、導入後のルール策定が重要になるでしょう。kintoneを導入する際には、事前にできること・できないことをしっかり確認し、本当に自社に必要なのか検討することが大切です。

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